2014年05月03日

水に生かされている町伏見桃山

京都の伏見桃山は、水があることで観光客が集まり、特産品が栄え、人口が増えている町である。

京都伏見桃山の水源は疎水である。これは滋賀県にある琵琶湖から水を引くために作られた。そのまま下っていくと、大阪湾まで繋がっている。この疎水は川べりの草木によって四季の移り変わりが顕著である。
春は川べりに植えてある桜が開花し、一面ピンク色と化す。橋からその桜を写真に収めている人も毎年度々見られる。桜の散る頃合いになると、今度は疎水の水面に花びらが浮かび、ピンク色の水面が見られ、春だけでも二つの姿がある。
夏は桜が葉桜になり、辺り一面緑色になる。地面近くの低い草もたくさん生え、疎水べりに降りるとまるでジャングルのような景色を見ることができる。また、藻が生えるまでは疎水に住んでいる魚が跳ねる様子を見ることができ、生命力を感じられる。
秋は草木が紅葉し、一面色とりどりの暖色で覆われる。日が当たるところとそうでないところで、橙や黄色などから黄緑色へのグラデーションも見られる。ときどき鴨の親子が疎水を泳いでいることがあり、ほほえましい姿を見ることができる。
冬は、薄く積もる雪が辺りを白く染め、春夏秋とは違った風景が見える。伏見は雪が滅多に降らないが、たまに雪が降ると早朝に辺り一面、粉砂糖をふりかけたような景色を見ることができる。

水に生かされている町伏見桃山

疎水(春):満開時の様子。この後花弁が散ると水面がピンク色になる。


水に生かされている町伏見桃山

疎水(秋):紅葉時の様子。この時は赤く色づいている。


疎水という水源があるが、伏見桃山には井戸水がたくさん湧いているため、お酒や酒蔵、水が有名である。水の質が良いと、焼酎や日本酒といったものの出来がよくなるので、特産品として生産されている。
酒蔵として有名な松本酒造は伏見桃山での観光名所であり、毎年たくさんの観光客が訪れたり、地元の人も景色を楽しんだりする。ここは昔ながらの酒蔵が残る酒造会社であり、ドラマの撮影などに使われることもある。煉瓦造りの建物や高い煙突、壁が黒い木造の酒蔵などが特徴で、隣に並んでいる旧高瀬川や川辺の菜の花などが大変風流である。夜には煙突がライトアップされ昼とはまた違った姿を見ることができる。観光スポットとしてだけでなく松本酒造は現代も酒造会社として機能しているので、Web上には松本酒造のホームページがあり、お酒を頼むこともできる。

水に生かされている町伏見桃山

松本酒造:煙突が特徴的である。酒造は奥の黒い建物。


水に生かされている町伏見桃山

旧高瀬川:松本酒造の下に位置している

松本酒造ホームページ


お酒の生産や酒蔵が有名な伏見桃山だが、観光客ばかりが集まるのではない。町には人がたくさん住んでおり、栄えている。その要因の一つが大手筋商店街である。この大手筋商店街は京阪伏見桃山駅のと繋がっており、駅から降りた人や地域の人が利用するところである。ここで買い物をすると生活必需品が一通り揃うので日々たくさんの人でにぎわっている。昼12時から夜8時までは車が通行禁止になり、歩行者天国のように堂々と道を歩けるので休日には子連れのグループの姿をよく見かける。
また商店街にはアーケードが設置されており、雨や風も凌げるので天候が悪くても簡単に買い物をすることができる。アーケードには太陽光パネルが設置されており、発電量が表示されてあったり、夜の電源に使われたりしている。
さらに、からくり時計が駅から降りたところにあり、13時から一時間ごとに時計が開き、伏見に関係のある可愛いマスコットキャラクターが酒蔵とともに現れるようになっている。大人から子供までからくりに注目して、人が立ち止まり眺めている姿をよく見かける。

伏見桃山は水のおかげで人が集まる町なのである。





水の町伏見桃山PR動画



伏見桃山探索マップ   地図はこちら





▼伏見桃山空中写真比較(出典:国土交通省/国土地理院/地図・空中写真閲覧サービス)

1982空中写真

1982年伏見桃山空中写真


2008年空中写真

2008年空中写真




▼京都市伏見区用途地域・高度地域(出典:京都市情報館)

用途地域表




▼京都市伏見区土地利用構想図(出展:全市での全体構想図

水に生かされている町伏見桃山






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